べごっこのこと

明けましておめでとうございます。
丑年なのね…てことで、べごっこ、とりわけ特に乳牛のことを書こうと思います。

3年前の春、私が大阪を離れる少し前に、現在佐賀県の太良町で「風の牧場」というピザやパン作り、食育(いのちの大切さ)などを学べる体験型の牧場を経営する友人の講座を受けました。
何やらハンバーグも出るらしいし、大阪を離れるタイミングが同じだったから、互いの歓送会だな…と軽い気持ちで参加したのです。

ところが、私ほか受講者は最後に供されたハンバーグを皆涙して噛み締めたのです。
「いただきます」とは命をいただくということだと解っているつもりだったのに…。

乳牛とは人間に最も貢献している家畜ではないかしらね?
ちょっと考えれば解ることだけど、乳を出す牛は雌。でも、妊娠していなければ乳は出ない…つまり、常に孕みっぱなしな訳なのよね。これは大変な負担だろうし、ストレスを少しでも緩和するよう風の牧場では牛たちにモーツァルトを聴かせているのだとか。
そして高齢になり乳も出なくなると、なんと肉牛として出荷される…実はそのことをそれまで知らなかったのです。今まで食べていた牛肉は茶色い牛のものばかりだと思っていたのです。
種牛が元気なうちは雄は生まれたら早々と出荷されているのかもね…。
そう。最後に供されたハンバーグは、その引退した乳牛のものだったのです。
涙無くして食べられるものですかっ!

高等動物だなんて自ら勝手に命名した私たちは、更に美味しさを求めてクローン牛の研究開発をしています。革製品も使っているし、気の荒い牛同士を闘わせて賭け事なんかもしています。
私なんぞ乳も出なければ死んだところで身寄りなくとも取り敢えず手厚く(多分)埋葬されて終わり。
命をいただきながら生きているのなら、何かに命を懸けたいものです。

今春、燈門は次なる展開に向けて舵を取ります。物言わぬ力強い牛のように、一歩ずつジリジリと前に進モ~と決意を新たにしましたっ!
そのお知らせは後日のお楽しみ。

どうぞ今年も燈門をよろしくお願いいたします。
皆様にとりましても光の差す年でありますようお祈りいたします。


伊藤ともん