みどりお姉さまの悪戯

一昨日、ワタシのアルバムに収めた「兵士が弓を鳴らす時」(詞曲・合田礼)で、ハープを担当した、てつこさんが遥々大阪から訪ねてくれた。

四年前に東京から大阪に転居して間もなく、歌手であり、北新地でお店もなさる合田礼さんと知り合い、彼の素晴らしい作品「兵士が…」を、ワタシも唄わせていただくことになった。

そして、レコーディング。
歌の内容からして、どうしてもハープを入れたかったのだが、ハープ奏者の知り合いもおらず困っていたところ、大阪燈門開業時からお世話になっていた「みどりさん」がご来店。
すると、開口一番「今日は同級生を連れて来たわ。てつこっていうんだけど、ハープ奏者なのよ。」って!
それから、みどりさんとは更に、てつこさんとも良いお付き合いが始まり、レコーディングに至った。

実は、みどりさんは先月帰らぬ人になった。
一昨年病気が見つかり、闘病しながらも時々お店にも来てくださり、てつこさんとのコンサートでは、得意の手料理を振舞ってくださった。
てつこさんと在阪中に最後に会ったのは、みどりさんのお通夜の席。

間もなく、ワタシは盛岡に引っ越し、即開業準備と慌ただしい日々を過ごしていたところ、てつこさんから「盛岡に行くわ。」とのメール。
オーストラリア暮らしの長かったてつこさん。その時に知り合った、ミカさんという友人が一時帰国するので、会おうということになったのだが、ミカさんのご実家が盛岡だということで、では盛岡で会いましょうと…。

てつこさんがいらっしゃる前日から、ワタシはどうもみどりさんが盛岡に来ているような気がしてならなかった。
ワタシの行く先々で「猫」関連のグッズが目に留まるのだ。
猫の絵だったり、猫柄のクッションだったり…。
実は、みどりさんは大の猫好き。飼ってもおられたし、ボランティアで地域猫の世話をなさったり…。
みどりさんをワタシに紹介してくれたのも「福猫堂」という大阪燈門の近所の猫のいるカフェバーだった。

昨日、“盛岡にも猫カフェがあるだろうから、てつこさんをお見送りする前に一緒に行って、猫と戯れながらみどりさんの話をしよう”と、ふと思い付き、ネット検索すると、てつこさんの宿泊するホテルの二軒隣にあるではあーりませんか!

こりゃ、そういう流れなのだニャと提案。そして、てつこさんと盛岡の猫カフェ「もりねこ」さんへ。
もりねこは、猫カフェというより、保護猫と里親さんとのお見合い場所で、NPOが管理しているとのこと。

当たり前のことだが、猫がうじゃうじゃいる。スタッフの方が、それぞれの猫の写真入りのプロフィールを持って来てくださった。
ファイルを一頁ずつめくり、手が止まり、てつこさんと顔を合わせて絶句!
「みどりちゃん」という猫がおり、なんと、みどりさんと同じ病気と闘っているのだ。

帰り際、みどりさんのことをスタッフに話すと、「また会いに来てあげてくださいね。」と…。
ワタシが盛岡で開業する話をすると、「是非行かせていただきますが…あの…コチラを置いていただけませんか?」と、募金箱を手に取られた。
「勿論置かせていただきます!」と答え、もりねこを後にした。

その後、てつこさんとお茶しながら「みどりさん、やっぱり来てたね。」と語り合った。もりねこに行くこと、盛岡の保護猫ちゃんの助けとなることが、みどりさんの何よりの供養になるだろう。

 

   「もりねこ」さんにて

  今年4月のてつこさんとのコンサート。お帽子の方がみどりさん。